[20200308]世界と物語

僕は物語の『非日常性』が好きだ。ここで言う非日常というのは、『"今"僕が居る日常』から見た非日常のこと。物語は『喪失と回復』『行って帰る』が基本文法となっているらしい。映画や漫画のお話というのは、少なからず非日常性を持っていると思うけど、作品によっては『回復/帰る』の段階によって物語の世界が持つ非日常性の中の(僕にとって)重要な部分が失われてしまうことがある。例えばナルニア国物語は、ナルニアという世界そのものが非日常性を持つ魅力的なもので、もし結末が『元の世界に帰る』になると僕は悲しくなってしまうので『帰ってほしくない』ということ。まあ感情の話。何が言いたいかというと、この場合『喪失と回復』『行って帰る』は、あくまでナルニアという世界の中で起こってほしいということだ。ナルニア国そのものを失いたくない、そういう話。何も起こらないでほしいというわけではない。

 

それはそれとして、非日常の中で行われる『生活』だけの作品があってもいいなと思っている。少女終末旅行とかが近いと思う。雰囲気としてはね。