20220415 空間と、知性 "The Witness"

「知性を持った空間」というものについて考えることがある。
空間そのものが知性を持った存在として感じられること、こちらの行動や思考に対し明確に意思を持っているようにふるまうこと、そのように感じられる空間のこと。また、そのような状況のこと。

そもそも、例えばどのようなゲームであっても、そこには作り手が在って意志が存在している以上、そのゲームは"知性"を持っていると言える。その上で、それが単なる意志の記録ではなくて、目の前に知性を持った何者かが在って、今まさに確かに"対話"しているような感覚を覚えることがある。それが特にそのゲーム及びその空間、その世界の"知性"を感じる瞬間だ。

Amebientはそのようであってほしいと思っていたし、実際、そのようであると思う。

自分は今何者かをみていて、何者かも今自分を認識している、そういう感覚である。
メタ表現を用いた作品で特にこの感覚を得やすいと思う。相手との距離の近さ、これは一方向ではなく双方向だ、という認識が鍵で、それでいうとメタ要素は"こちら側"に簡単に近づけるものなので便利なんだと思う。相手がこちらを認識しているということを認識できるので。

The Witnessは、(色々と見てないものがあるけど)、やはり単なるゲームじゃないと思うし、phiさんが(恐らく多大なる)影響を受けたというのも納得できる(気がする)。
これのクリアは終わりではなくて、また新しいフェーズがはじまった感じがする。

実際にENDまでいって感じたこの作品の"思想"は、クリアする前にゲーム内の某をみせてもらったときから既に感じていた。
“人の意味と本質は、飽くなき知の探求、偉大なる真実への冒険にこそある”